任意売却のメリット
住宅ローンが破綻したときの助け船として、任意売却があります。任意売却と競売とでは、その後のあなたの生活再建に大きな差が付きます。さて、任意売却にはどんなメリットがあるのでしょうか?任意売却のメリットには大きく分けて4つのメリットがあります。
第一には、任意売却ではほぼ時価に近い金額で売れることが挙げられます。差し押さえが入ってる場合は、通常の売却に比べて弱冠安めにはなるのですが、そうでなければほぼ市場価格と同じ金額で売却できます。競売のときの売却価格が55%~70%であることを踏まえるとこれは大きいと言えます。任意売却の場合、高く売れる分その分を債務の返済に充てるが出来るうえ、競売に関する遅延損害金や競売費用も払わなくて済むので、その後の生活再建のスタート位置が相当に変わります。
第二に、売却価格とは別に、生活再建のための資金が出る場合があります。これは任意売却を担当する人の力に寄りますが、たいていの場合は引っ越し代やその他の資金が出るようです。また、引っ越し資金が確保できるので、引っ越し時期や引っ越し先の選択の時間が生まれます。これは競売によって一文無しで強制退去させられることを考えると、かなり大きなメリットになります。
第三に、その後の生活に合わせて無理のない返済計画がつくられ、その通り返済できるということです。家や不動産を売却しても、ローンが完遂できなければどうしても債務が残ります。その債務をこの先どうやって返していくのかを計画するのは重要な事になってきます。
任意売却の場合、決済前の最終調整の段階で、債務者と残債の返済に関して交渉することができます。任意売却コンサルタントは債務関連にも明るい人が多いので、あなたと債権者の間に立ってあなたの立場にそった返済計画をまとめていくことができます。もちろん、相談に来た段階であなたの家の事情や借金の状況などを聞いているので、場合によっては法的整理や私的整理などのどのパターンがよいのか吟味した上で、どれが一番返済できるのかプランニングすることが出来ます。
最後に、任意売却では関係者以外にローン破綻のことを知られることなく進めることが出来るため、精神的ストレスの負担がそんなにかからないことです。競売に掛かると近所の人や知り合いに競売の話が伝わると言うことも少なくありません。それだけでなく、法務局で競売情報を知った不動産業者が家に押しかけてくることもあります。この押しかけをきっかけに、近所の人が競売に掛かったことを知ることもあります。任意売却なら差し押さえが入っていたとしても近所には普通の不動産売却と同じように見えますし、謄本にも記載は入りませんのでその後の生活にも精神的負担が掛かることはありません。
このように任意売却は競売に掛けられるよりもたくさんのメリットがあります。もし、ローン破綻が気になるなら早いうちに相談するとよいでしょう。