住宅ローン滞納のその後

住宅ローンが払えないと すぐに退去しなければならない事はありません。住宅ローンは、たいてい毎月の返済額が決まっていて、それを1回までは、次の月に2ヶ月分の返済で解決ができます。ただし、2回滞納してしまった時点で、いきなり残額一括返済の請求がきます。この時点で2ヶ月経っています。

滞納してしまうと、金融機関からの連絡が当然入ります。このときには、催促の内容ですが、実は返済額の変更などの提案であることがほとんどです。金融機関にとっても、できれば完済まで続けることが、自分の利益につながります。もっと早く相談していただければ良かったのにという内容がほとんどです。

2回の滞納のあとに一括返済請求がきます。ここからでも住宅ローン返済方法の変更などに対応してくれますから、競売にはなりません。ただ、すべての連絡を無視していると、約半年後には強制退去が金融機関からではなく債権回収会社からやってきます。いよいよ不動産競売が、この時から始まってしまいます。

住宅ローンが払えない時に行う債務整理として、個人再生と任意売却があります。個人再生は、住宅ローンを払うけれどあとの借金がある場合は、そちらを債務整理することです。任意売却は、競売として落札するのではなく、市場価格での売却をして住宅ローンの不足分を補うのです。もし、一定の収入で、住宅ローン以外の借金が債務整理で少なくなって、住宅ローンが払えるのなら、個人再生が良いでしょう。そのまま完済したら、自分の家になります。

しかし、そのような返済ができない収入で住宅ローンが払える状態ではない場合、任意売却で少しでも住宅ローンの不足分を回収して、あわよくば完済できる金額での売却を目指しましょう。完済しても、他人の家になるのですが、住宅ローンは解決です。同時に債務整理を行うことで、自分の借金もキレイにできます。その後、不動産会社などでリースバックの制度があれば、その手放した家と賃貸契約を結ぶことも可能であり、形はいびつですがマイホームのはずの家に賃貸の形で住み続けることができることもあります。