返済がきつい


お金を借りると返済しなくてはいけません。銀行も消費者金融会社も融資の申し込みを受ける際には、申し込み者の返済能力を審査します。その審査内容は、他社借り入れがいくらあるのかということ、その借り入れに対して延滞はないのかきちんと毎月返済しているのかどうかを審査するのです。

それと同じように、現在の勤務形態なども審査します。雇用形態はどうなのか、正規雇用なのか非正規雇用なのかは厳しくチェックしますし、正規雇用のほうが審査に通りやすいのですが、正規雇用であっても勤続年数が低いとお金は借りにくくなるのです。

それでも、非正規雇用の人よりは属性が高くなるので、正規雇用で他に借り入れがない場合は問題なくお金を借りることができるでしょう。審査にしても、この人ならきちんとお金を返済してくれるということで融資をしてくれるのです。

しかし、あくまでもそのときの申し込み者の状態ですから、将来にわたってはわかりません。これまでがきちんと返済できていたのだから、これからも返済してくれるだろうといった、予測の元で審査を行うのです。将来のことは誰もわからないので当然のことです。

お金を借りた人はそれを、きちんと返済する人もいれば、さらに借金を繰り返す人もいます。借金の上にさらに借金を重ねる人は、それはある意味で性癖に近いものかもしれません。いわゆる借金体質というものです。

借金をし続けるといつかは返済に窮してしまうときがやってきます。それでもなんとか踏ん張って返済をしていく人が多いのは事実です。しかし、借金の返済のために借金を繰り返す人は、それが一過性ではなく、慢性的になっているのであれば、すでに末期的症状と考えていいでしょう。特に危険水域となるのは多重債務者となったときです。

多重債務者には、銀行も消費者金融会社もお金を貸してくれません。特に銀行のほうが多重債務者と認定する基準が厳しく、3社から借り入れをすると多重債務者と判断されるようです。対する消費者金融会社は4社から多重債務者と判断されるようです。1社違いですがそれでも大きな違いがありますし、結果的に多重債務者となるのは消費者金融会社からお金を借りたときということになるのは間違いなさそうです。

また、借り入れの申込書に、他社借り入れ件数や借入金額の合計を書く欄があります。ここには正確な件数や金額を書かなければいけません。銀行も消費者金融会社もこの記載した件数や金額を鵜呑みにするのではなく、信用情報機関に紹介して借入件数や借入金額の合計を照合するのです。

件数はもちろんですが、金額はある程度の差はあっても大きく外れていなければ大丈夫ですが、借入件数から違っていると審査には通りません。あまりにも悪質な虚偽の申告は罰せられる場合があります。つまり逮捕です。そうならないように正直に借り入れ件数や借入額の残額をきちんと記載するようにしなくてはいけません。

いずれにしても多重債務となると借金の返済のために借金を繰り返すようになります。そこまでして返済するのは、返済できなくなると文字通り返済不能となり債務整理に陥るからです。生活を立て直すためには債務整理しかないはずなのに、なんとしても返済しようとするのはどうしてでしょうか。

なんとかしてお金を借りたい


多重債務者となると、どこもお金を貸してくれなくなります。特に信用情報機関を通して審査を行う貸金業者でしたら、多重債務者ということがすぐにわかってしまうので、その時点で審査落ちでしょう。返済を滞りなく行っていても多重債務者として判断されたらどこもお金を貸してくれないのです。

それでも、消費者金融会社の全てがお金を貸してくれないのかというとそうでもないようです。信用情報機関に信用情報を照会して審査を行うのとは対照的に、信用情報機関を通さない審査を行う貸金業者もあります。これを独自審査と呼んでいて、現在の属性のみで審査を行う方法です。

現在の属性というのはどういったことかというと、電話による在籍確認が取れること、そして、収入が証明できる書類が提出できることです。端的にいうときちんと働いていること、安定した収入を得ているのであれば審査に通るのです。

しかし、借金まみれの人にいくらお金を貸してもへんさいしてもらえないのでは?と思うでしょう。こういった独自審査でお金を貸してくれる貸金業者は、一部の中小消費者金融会社と街金です。融資額も10万円程度の少額融資となるので、属性が低い人でも融資が可能なのです。

もっとも、多重債務者でも必ず借りることができるというわけではありません。むしろ債務整理をしている人のほうが借金を清算しようとしているので、融資をしやすいという例もあります。

返済できないとどうなる?


返済不能になる前段階として、延滞があります。これは延滞してすぐに返済しても延滞歴あり、すなわち金融事故情報として記録されます。延滞にもうっかりミスがつきものであり、情状の余地もあるのですが、それが重なってしまうと、仮に延滞してすぐに返済していたとしても延滞歴ありとなるのです。

そうなると、主立ったところからのカードローンや通常のローンでの借り入れはできないでしょう。返済が厳しいのに、返済のための借金ができないのであればあとは延滞を繰り返して、あげくには返済不能となってしまうのです。

返済不能となっても2,3ヵ月は待ってくれますが、それ以降となると、債権者側も裁判所に調停依頼を出しますし、裁判所から出頭命令が出ることもあります。また、それらを無視し続けていると、強制執行で家財道具や不動産などの差し押さえとなってしまいます。借金から逃れることはできないので、債務整理に応じなくてはいけません。

債務整理で人生を立て直す


多くの人が間違っているのは、なんとかして債務整理にならないように借金をしてでも返済していこうとしていることです。その時点で借金地獄となり無駄な悪あがきになっていることが多いです。

債務整理というのは、債務者を糾弾するためのものではなく、債務整理によって人生をやり直させるための施策です。そのため債務整理以降の返済は、債務整理に入る前よりも格段に返済が楽になります。

もっとも、債務整理の中の自己破産となると借金自体が帳消しになるので、それ以降何も返済することがなくなるのです。それでは、だれでも自己破産したらいいのでは?と思う人もいるでしょう。しかし、自己破産は自分が持っている財産、特に金目のものはすべて差し押さえの対象となります。少しでもお金に換えて返済に充てるのです。

ですから、自己破産となると、持ち家はなくなりますし、車もぜいたく品として差し押さえの対象となります。家も車もなくなるのですから、借家に越さなければいけません。家財道具も金になるものは差し押さえになっているので、冷蔵庫や洗濯機などの生活必需品しか残っていない生活になるのです。

テレビはぜいたく品ですから、差し押さえに対象になることが多いです。ですから、小さいテレビを安く買ってテレビ台はビールケースといった生活になってしまいます。しかし、借金は全くなくなるので、実際に自己破産した人の意見を聞くと、晴れ晴れとした感じの意見が多いのです。それだけ、借金がなくなるのは気持ちのいいものなのでしょう。

債務整理には負のイメージがありますがその理念は債務者の救済です。ですから、借金の返済がきつくなり、借金の返済に借金を繰り返していると、最終的に待っているのは返済不能ということですから、返済不能が早くなるか遅くなるかの違いでしかありません。

もっとも、遅くなるほうが債務整理の際においても金額が大きくなるので返済がその分大変になってしまいます。多くの人は債務整理がそのまま自己破産で借金が帳消しになってしまうと思いがちです。しかし、債務整理にもいろいろなケースがあるのです。

債務整理は自己破産だけではない


債務整理は自己破産だけではありません。というよりも自己破産が認められるのは、よほど返済できないくらいの負債を抱えてしまった場合です。一般の人でしたら、そこまで多額の借金を抱えることはないので、普通に考えると自己破産が認められるケースはレアと考えていいでしょう。

自己破産を認めるかどうかの権限は裁判所にあります。つまりは、債務者が自己破産を求めていても、それが認められない場合は、借金を返済していかなければならないのです。多くの人は債務整理は自己破産だと思っているかもしれませんが、それは違うということです。

債務整理には、自己破産のほかに、任意整理、特定調停、個人再生の三つがあります。この中で示談に近くもっとも利用されているのが任意整理です。債権者と債務者が直接今後の返済について交渉を行うことです。

基本的に債務整理というのは債務者が得をするようになっています。自己破産のように借金が帳消しになるのが最たる例なのですが、任意整理の場合は、返済利息がなくなり、残りの残債務は原資だけの返済となるように話をもっていくことが多いです。

しかし、この場合も債務者だけの場合でしたら、債権者側からはその道のプロが交渉にやってくるので、債務整理の中でも債務者が不利になるような、債権者としては少しでも多く取り立てをしたいですから、そのための交渉となるのです。

ですから、債務者側もその道のプロである弁護士に任意整理交渉の依頼をするようにしましょう。他の個人再生や特定調停は裁判所が仲立ちする方式の債務整理になります。どの債務整理を選ぶかは人それぞれなのですが、基本的には自己破産以外の債務整理では、借金の返済は原資のみになるというのが一般的です。それでもかなり返済が楽になるのは言うまでもありません。

もっとも債務者も新たな借金ができないとか、新しくクレジットカードが持てないとかある程度の期間は社会的制裁を受けることになるのです。